オーストラリア(シドニーとちょっとメルボルン)のグルメ情報

8月, 2011 のアーカイブ

ゴージャスな空間で味わうヴィクトリア朝気分、ヴィクトリア・ルーム

ハイ・ティー(1人前$45/写真は数人前)。3段の皿に上からサンドウィッチ4種(チキンとワイルド・ハーヴキュウリとクレーム・フルーチェとディル、スモークサーモンとロケットとレモンとケイパー、クレソンとセロリとくるみと羊のチーズ)、真ん中がケーキ(ダーク・チョコレートのカップ・ケーキ、クラシック・ベイク・レモン・チーズ・ケーキ、デリシャス・サマー・フルーツ・タルト、レッド・ヴェルヴェット・カップ・ケーキ)、一番下がスコーン(2種、デイツとプレイン)にハーヴ・ティーか紅茶(1人前$45)がつく。または、紅茶の変わりにスパークリング・ロゼ(同$55)かシャンパン(同$65)。

タタキ風のマグロ料理($23)

鴨のコンフィ($30)。通常の倍の時間をかけて調理された鴨のコンフィは皮がパリパリとしてビートルートとのコンビネーションが抜群で、付け合わせのオレンジとピスタチオ、ハーヴの和え物がフレッシュさとあっさり感をもたらす。

ポークベリーのロースト($30)。丸一日かけてローストされたポークベリーは、揚げたセイジの軽やかな香りとマッシュされたカブのあっさり感、それにりんご味のソースが素敵なハーモニーを編み出し、しっかり味のついたポークにさらに奥行きある味わいをもたらす。

店名が、ヴィクトリア・ロードにあるからというのはオマケのように思えてくる、ヴィクトリア朝風の雰囲気抜群でハイ・ティーが大人気の店。ドアから階段を登ると、ただちに雰囲気にのまれる。照明を極力落とし、ヴィクトリア様式の家具、アラビアン・ナイト風の美女が出迎えてくれ、ここはどこ?状態だ。土日のハイ・ティーの時間は満席で、着飾ってハイ・ティー楽しむ女性客たちは、まさにヴィクトリア朝時代を彷彿とさせるように溶け込んでいて、とても楽しそう。ハイ・ティーは、ハイ・ティー(1人前$45/写真は数人前)。3段の皿に上からサンドウィッチ4種(チキンとワイルド・ハーヴキュウリとクレーム・フルーチェとディル、スモークサーモンとロケットとレモンとケイパー、クレソンとセロリとくるみと羊のチーズ)、真ん中がケーキ(ダーク・チョコレートのカップ・ケーキ、クラシック・ベイク・レモン・チーズ・ケーキ、デリシャス・サマー・フルーツ・タルト、レッド・ヴェルヴェット・カップ・ケーキ)、一番下がスコーン(2種、デイツとプレイン)にハーヴ・ティーか紅茶(1人前$45)がつく。または、紅茶の変わりにスパークリング・ロゼ(同$55)かシャンパン(同$65)。もちろん予約は必須。
夜はまず、バーから人が溢れていく。カクテル30種($10~20)は、オリジナルから古い有名なカクテル(例えばゾンビなど)まで、メニューのストーリーを読むだけで楽しくなる。ノン・アルコールカクテル($6~11)、ワイン、スピリット各種。スコッチウィスキーは26種もあり、オーストラリア、日本、アイリッシュ、アメリカン、カナディアンのウィスキーもそろっている。
ディナーも人気だ。通常の倍の時間をかけて調理された鴨のコンフィは皮がパリパリとしてビートルートとのコンビネーションが抜群で、付け合わせのオレンジとピスタチオ、ハーヴの和え物がフレッシュさとあっさり感をもたらす。丸一日かけてローストされたポークベリーは、揚げたセイジの軽やかな香りとマッシュされたカブのあっさり感、それにりんご味のソースが素敵なハーモニーを編み出し、しっかり味のついたポークにさらに奥行きある味わいをもたらす。3ヶ月ごとにメニューが変わるのでそれも楽しみ。
ウエディング、エンゲイジメント、バースディなどのプライヴェイト・ファンクションにも利用できる。

Victoria Room
1/235 Victoria St., Darlinghurst
☎(02)9357-4488
火~木6PM~12AM、金6PM~2AM、土12PM~2AM、日1PM~12AM
酒類ライセンス有り

*2011年3月初めの情報です。


2ハット店の独創的なフランス料理、フォー・イン・ハンド

刺身ボニート・ウィズ・ピクルド・キューカンバー&スノウ($26)。フィッシュ・ソースがベイスのドレッシングで、薄切りのキュウリの酢漬けとシャーベット状にしてキューカンバ・スノウを振りかけていただく。冷たく爽やかな春先を感じさせる一品。

ロースト・ラム・ラック、ブレイズド・ショルダー、味噌グレイズド・エッグプラント&チリ・ジャム($36)。日本茄子の味噌漬けが透明なスープに軟らかなロースト・ラム、小さな丸ごとのカブ、フェネルなどとスープに入って出てくる。チリ・ジャム、イタリアン・パセリが添えられている。

ウィンター・クランブル・ウィズ・ヴァニラ・ライス・プディング・アイス・クリーム($16)。熱々のアップル・クランブルの脇に小さなアンティーク調のビンに入ったライス・プディングでできたヴァニラ・アイス。それぞれ単品でも美味しいのに、組み合わせると更に別な美味しさが。

セレクション・オブ・チーズ・フロム・ザ・チーズ・ボード・ウィズ・ハウス・メイド・ラヴォシュ(各$9)

Mr Colin Fassnidge

店内

エリザベス・ストリートをハーグレーブ・ストリートから2ブロック奥に行ったサザーランド・ストリートとの角、落ち着いた雰囲気の住宅街にあるバブに隣接した店。店内はモダンなイカの墨絵が大きくかかっているが、建物やイスなどレトロ感が強い。
5年前に現在のシェフ、コリン・ファスニッジ氏に変わって以来、賑わいのある店に。ポークやラム、巨大な魚もホールで仕入れるているのが特徴というから度肝を抜かれてしまう。1頭丸ごとの豚を使ったホール・ロースト&スタッフド・サックリング・ピグ・ウィズ・アカンパニメント(1人$80/10名から25名まで)も大人気で、こちらは48時間前までに予約が必要。
カツオの刺身入りサラダのオントレは、フィッシュ・ソースがベイスのドレッシングで、薄切りのキュウリの酢漬けとシャーベット状にしてキューカンバ・スノウを振りかけていただく。冷たく爽やかな春先を感じさせる一品。メインは日本茄子の味噌漬けが透明なスープに軟らかなロースト・ラム、小さな丸ごとのカブ、フェネルなどとスープに入って出てくる。チリ・ジャム、イタリアン・パセリが添えられている。さらにデザートは、熱々のアップル・クランブルの脇に小さなアンティーク調のビンに入ったライス・プディングでできたヴァニラ・アイス。それぞれ単品でも美味しいのに、組み合わせると更に別な美味しさが。素材、組み合わせ、独創性に抜群のセンスが光っている3種。
ワインもチーズもフランス産、オーストラリア産と充実している。「シティよりも住宅街にあるのでファンシーな料理が安く食べれるよ」とシェフ。発表が迫った次回シドニー・モーニング・ヘラルド・グッド・フード・ガイド賞での評価も楽しみな店。(取材後1ヶ月、2011年度は2ハット受賞)

Four in Hand Dining Room
105 Sutherland St., Paddington
☎(02) 9362-1999
ランチ/火~日12PM~2:30PM、ディナー/火~土6:30PM~9:30PM、日6:30PM~8:30PM
酒類ライセンスあり

*2010年8月12日の情報です。

★★2 Hats, Favourite Pub, Score 16/20 by SMHGFG2011


手作りのパスタとチャコール料理が自慢、アマルコルド

チャーグリルド・キング・プラウンのパイナップル&タイムソース($20)。炭の香りにぎゅっと身の詰まったエビのエキスを引き立たせ、さわやかな夏が口一杯に広がる。

チャーグリルド・カラマリのチェジナティコ・スタイル($25)。ちょっとだけパン粉をつけて、肉で言えばレアという焼き加減なのだろうか、イカ好きにはたまらない、ふわふわな感触だ。レイズンとバルサミコのサイド・サラダが添えられている。この炭焼きメニュー、全然ガーリックを使ってないのもしっかりと素材を味わえるポイント。

ホームメイド・カプレティ・ウイズ・アスパラガス($26)。リコタ、パスメザン、ストゥラキーノという3種類のチーズがトラディショナルなハット型のパスタの中に入り、あっさりのホワイトソースと濃い味のアスパラガスが見事な一品。そこにさらに新鮮なパルメザンチーズをその場でグラインドしながら振りかけていただく。

パフ・ペストリー・カスタード・ソース($12)。カスタード・ソースがとベリーが入ったパフ・ペストリーはあっさりしていて、ペロっといけてしまう。バターを控えめに作っているという心遣いの、甘すぎずコッテリすぎないマスト・イートの一品。

トニーノ・グエッラというフェデリコ・フェリーニの映画作家の詩「これは壁です、そして、走り書きです」

店内

開店してちょうど1年を迎えたばかりだが、すでに、「グッド・フード・ガイド」に掲載されている実力のあるイタリアン・レストラン。ブロンテ・ロードをボンダイ・ジャンクションからブロンテ方面に5分程歩いた位置にあり、店内は入って右側一面がイタリアの写真、左側にはトニーノ・グエッラというフェデリコ・フェリーニの映画作家の詩「これは壁です、そして、走り書きです」が印象的だ。 シュフのアンドレアはエミリア-ロマーニャ州出身で、その地方の料理がベイスになっている。彼の得意は手作りのパスタ。その日のうちに使い切るというフレッシュさが特徴。しかも、メニューのすべてのパスタは手作りという稀なレストランでもある。取材に登場したのはホームメイド・カプレティ・ウイズ・アスパラガス。リコタ、パスメザン、ストゥラキーノという3種類のチーズがトラディショナルなハット型のパスタの中に入り、あっさりのホワイトソースと濃い味のアスパラガスが見事な一品。そこにさらに新鮮なパルメザンチーズをその場でグラインドしながら振りかけていただく。 炭焼き(チャコール)も彼の得意料理。グリルド・キング・プラウンのパイナップル&タイム・ソースは、炭の香りにぎゅっと身の詰まったエビのエキスを引き立たせ、さわやかな夏が口一杯に広がる。 グリルド・カラマリはちょっとだけパン粉をつけて、肉で言えばレアという焼き加減なのだろうか、イカ好きにはたまらない、ふわふわな感触だ。レイズンとバルサミコのサイド・サラダが添えられている。この炭焼きメニュー、全然ガーリックを使ってないのもしっかりと素材を味わえるポイント。 カスタード・ソースがとベリーが入ったパフ・ペストリーはあっさりしていて、ペロっといけてしまう。バターを控えめに作っているという心遣いの、甘すぎずコッテリすぎないマスト・イートの一品。ワインはすべてイタリア産。気さくなオーナーに、料理にあうワインを気軽に相談してみて。

Amarcord
96 Bronte Road, Bondi Junction
☎(02)9369-4071
月~日6PM~10:30PM
酒類ライセンスあり

*情報は2010年12月18日時点です。

Score 14/20 by SMHGFG2011



最上の素材を最高に生かす味つけ、フィッシュ・フェイス

オーシャン・トラウト・マッシュルーム&リーク・イン・フィロ・ペストリー・ソレル・ソース($40)。オーシャン・トラウトの周りにみじん切りにしたマッシュルームとパイ生地を巻いて、マッシュルームとリークの泡立ったソースに浸した一品。味付けは最少限度の繊細な美味しさ。半生のオーシャン・トラウトの上にはオーシャン・トラウトの卵を塩抜きしてから白醤油に漬け込んだイクラが。ホワイト・ソースなのに、まったくクドくなく、一滴残らず舐め尽くしたいほどの後を引く美味しさ。

刺身盛り合わせ($30)。オーシャン・トラウトは脂がたっぷり載っていて、サーモンの刺身を食べ慣れた舌には美味しさの違いに驚きが。それと同じくらい脂がのったブリ、淡白で上品なキンメダイ、切り口が印象的な通常のマグロの刺身のほか、キュウリで巻きあっさり感を出したマグロが本日の刺身だった。

ロウ・フィシュ・サラダ・ウイズ・キューカンバー、ワカメ、プロウン&バーベキュー・イール($20)。キュウリとワカメの酢の物が真ん中に入っていて薄切りの刺身で覆われている。味付けは極上に円やかで、日本人の心の味。

店内

カウンターのみの30席程しかないこじんまりとした店構えにもかかわらず、グッド・フード・ガイド賞において1ハットと最優秀シーフード・レストラン賞の輝かしい受賞歴を誇る一流店。
カウンターの奥には活ロブスターの水槽が見えるが、同店地下にはもっと海老がタンクに泳いでいるそう。海老の刺身は生きている海老でしかできない! 海老のゆで方ひとつをとっても、塩加減、茹で加減に揺るぎないこだわりがあるシェフのスティーブ。鋭角な切れ目の美しい刺身を作ってくれたのは日本人シェフの水沢さん。最優秀シーフード・レストラン受賞店には、当然の様に最高の素材があり、こだわりの調理法があるのだ。シドニーで白身の刺身用の魚が常時4~5種類そろっているのは日本食レストランでもそう多くないだろう。取材日は、タイ、シマアジ、キンメダイ、ブリ、フエフキダイ。光り物のサヨリ、そして、巨大なタスマニア産の生のわさびも。
シグネチャー・ディッシュはオーシャン・トラウトの周りにみじん切りにしたマッシュルームとパイ生地を巻いて、マッシュルームとリークの泡立ったソースに浸した一品。味付けは最少限度の繊細な美味しさ。半生のオーシャン・トラウトの上にはオーシャン・トラウトの卵を塩抜きしてから白醤油に漬け込んだイクラが。ホワイト・ソースなのに、まったくクドくなく、一滴残らず舐め尽くしたいほどの後を引く美味しさ。
一方、同じオーシャン・トラウトでも、刺身は脂がたっぷり載っていて、サーモンの刺身を食べ慣れた舌には美味しさの違いに驚きが。それと同じくらい脂がのったブリ、淡白で上品なキンメダイ、切り口が印象的な通常のマグロの刺身のほか、キュウリで巻きあっさり感を出したマグロが本日の刺身だった。
生魚サラダはキュウリとワカメの酢の物が真ん中に入っていて薄切りの刺身で覆われている。味付けは極上に円やかで、日本人の心の味。
生でも、半生でも、火を入れても、どれも素材が活かされているパーフェクトなメニューばかり。客は常連が多く、自分の好みと食べたいものを伝えて、ウエイトレスやシェフと話し合って決めているようだ。日本語では水沢さんが対応してくれるので、とても安心。週末は特に混むので予約が必須。ただし、7時以前の来店しか予約はとらないので注意。

Fish Face
132 Darlinghurst Rd., Darlinghurst
☎(02)9332-4803 
日12PM~9PM、月~土6PM~10PM
酒類ライセンス有り

*情報は2011年3月4日時点です。

★1 Hat, Score 15/20 by SMHGFG2011


丁寧なサーヴィスの本格的な1ハット店、ビストロ・モンカー

カリフラワー・サラダ・ウィズ・グリーン・ビーンズ、ビートルート・リーヴス、セロリ&ウォルナッツ。レイズン&ヴェルジュース・ヴィネグレット($23)。ヴェルジュースとヴィネグレットがカリフラワーにパセリとともに浸されてある。軟らかな豆、ビートルートの葉、ヴィクトリア州から仕入れているフレッシュなウォルナッツ、ぷくぷくしているレイズン、すべての調和が優しくとれた一品。

ローステッド・バラマンデイ・フィレット、コンフィット・トマト・ウィズ・バジル。ポテト&オニオン・ガレット、バタード・キャベジ&スイート・コーン・ヴルーテ($42.50)。バラマンデイは皮がパリパリで中はとろけるような軟らかさ。スウィート・コーンのソースにフレッシュなバジル・オイルとトマトのコンフィが爽やかさをもたらす。感動に涙が出そうにさえなる一品。

サーロイン・カフェ・ドゥ・パリ(オントレ$41.50)。7種類のフレッシュ・ハーブと数種類のスパイスの香り漂うソースが肉に載った堂々の一品。5年前に出版された彼の料理本にレシピも公開させている。

エヴァズ・チョコレート・ケーキ($17.50)。マンジャリというカカオ64%のチョコから作られた、ほろ苦く、すべてが口の中で溶けていく一品。上に載ったチョコ・スティックのパリパリと口の中で崩れる感じもたまらない。

店内

Mr Damian Pignolet

ウラーラの交差点、郵便局のクイーン・ストリートを挟んで向かいにあるザ・ウラーラ・ホテルの一部にある1ハット店。丸みのある木の天井と白黒の強い絵が特徴の店内は、かなり広々としていて、気持ちのいい空間。
1993年オープン以来、シェフ、デイミアン・ピニョレ氏が腕を振るっている。インタビューに応じてくれた同氏は常に最高の食材を突き詰めている姿勢も含め、料理に対する愛情がその説明や取り分けてくれる仕草からもうかがえる。
アントレのカリフラワー・サラダはヴェルジュースとヴィネグレットがカリフラワーにパセリとともに浸されてある。軟らかな豆、ビートルートの葉、ヴィクトリア州から仕入れているフレッシュなウォルナッツ、ぷくぷくしているレイズン、すべての調和が優しくとれた一品。メインのバラマンディのフィレは、皮がパリパリで中はとろけるような軟らかさ。スウィート・コーンのソースにフレッシュなバジル・オイルとトマトのコンフィが爽やかさをもたらす。感動に涙が出そうにさえなる一品。
彼のシグネチャー・ディッシュのサーロイン・カフェ・ドゥ・パリは7種類のフレッシュ・ハーブと数種類のスパイスの香り漂うソースが肉に載った堂々の一品。5年前に出版された彼の料理本にレシピも公開させている。エヴァズ・チョコレート・ケーキはマンジャリというカカオ64%のチョコから作られた、ほろ苦く、すべてが口の中で溶けていく一品。上に載ったチョコ・スティックのパリパリと口の中で崩れる感じもたまらない。
年に4~5回変わる通常のメニューのほかに日替わりの本日のメニュー(日付入り)も。ブッキングを取らないシステム。満員の場合は、隣接しているウラーラ・ホテルでゆったりと飲みながら待つのも楽しい。

Bistro Moncur
The Wollahra Hotel, 116 Queen St, Woollahra
☎(02) 9327-9713
ランチ/火~日12PM~3PM、ディナー/月~土6PM~10:30PM、日6PM~9PM
酒類ライセンスあり

*情報は2010年8月11日時点です。

★1 Hat, Score 15/20 by SMHGFG2011


シドニーで唯一のロシア料理をヘリテージ・ビルで、ザ・コーチメン・ロシアン

パンケーキ・ロシアン・スタイル($16.95)。”パンケーキ”と書かれてあるが、日本人にはおなじみのブリニのキャビア載せ(ここではイクラ)のこと。どの店で食べてもハズレなく、また、なんてことない組み合わせなのに、食べはじめると毎回美味しさに打ちのめされる。

ボルシチ($12.95)。ビートルート、ポテト、キャベツを筆頭に野菜がたっぷりはいったビーフ入りのスープ。マイルドな味わいでライ麦パンともよくあう。

キング・プロウン・ウィズ・マナスティック($23.95)。海老がふんだんに入った一品。

ボーク・ストリートをクリーブランド・ストリートからレッドファン側に300メートル程言ったあたりにあるロシア料理店。191年にオープン、現在のオーナー、アンドリューが6年前から指揮をとっている。
ロシア料理というと肉料理、というわけではなく、キャベツを筆頭に野菜をふんだんに料理に取り入れているのが特徴。なかでもロシア料理の代表格ボルシチはビートルート、ポテト、キャベツを筆頭に野菜がたっぷりはいったビーフ入りのスープ。マイルドな味わいでライ麦パンともよくあう。
キング・プロウン・ウィズ・マナスティックは海老がふんだんに入った一品。実はロシアで肉食がポピュラーになったのは割と最近だといい、シーフード・メニューも多く食されている。
パンケーキ・ロシアン・スタイルは、素人に解りやすく”パンケーキ”と書かれてあるが、日本人にはおなじみのブリニのキャビア載せ(ここではイクラ)のこと。どの店で食べてもハズレなく、また、なんてことない組み合わせなのに、食べはじめると毎回美味しさに打ちのめされる。ちなみにロシアでは、ブリニをイースターに食べるという風習もあり、みんなで1週間程食べ続けるのだそう。
同店は店内にバーもあり、金、土曜日はライブ演奏も。また大きなファンクションも請け負うので気軽にアンドリューに問い合わせよう。 

 

The Coachemen Russian

763 Bourke Road, Surry Hills

(02) 9319-7705

ディナー/5PMLate

酒類ライセンス有り

*情報は2010年4月30日時点です


奥深いシーフード料理の数々、ガーフィッシュ(クロウズ・ネスト店)

オーシャン・トラウトの自家製スモーク($18)。タイ風味のサラダ野菜に、真ん中がレアのスモーク・トラウトがとろっと口のなかでとろけ、針状のチリが丁度良く辛さを引き立たせ、ライムの風味もさわやか。

ソルト・アンド・ペッパー・スクイッド($16)。小さいサイズながらかなり軟らかな身のイカがカラっと揚げられ、甘味のあるチリ・ジャムがマッチしている。

クリスプ・フライド・ホール・フィッシュ($32)。臭みのないベイビー・バラマンディを1尾丸ごとカラリと揚げた一品。スィート・サワー、タマリンド、スパイシー・パーム・シュガーという3種類の味のソースで。揚げる前にベイビー・バラマンディがあたかも泳いでいるような形に形成されて、そのままの形でサーヴされるのは嬉しい驚き。骨ごと食べれるカレイの唐揚げを連想させられるパリパリ感とアジア的な味がマッチしている。

キリビリ店が10年、こちらクロウズ・ネスト店が7年、さらにマンリー店が4年という3店舗展開のシーフード・レストラン。クロウズ・ネストはホルトマン・ストリートにあるウォーム・グレイ色が基調のスタイリッシュなインテリアで開放感のあるオープン・ウィンドウ式。冬のこの時期はストーブのある外の席も賑わう。
ボードにはプロモーション用の「今月のワインとビール」、7種類の魚と各調理方法、5種類の付け合わせが書かれている。カクテルも豊富で、ワインはグラスで$6.50~。
「オーシャン・トラウトの自家製スモーク」はタイ風味のサラダ野菜に、真ん中がレアのスモーク・トラウトがとろっと口のなかでとろけ、針状のチリが丁度良く辛さを引き立たせ、ライムの風味もさわやか。
シグネチャー・ディッシュの「ソルト・アンド・ペッパー・スクイッド」は小さいサイズながらかなり軟らかな身のイカがカラっと揚げられ、甘味のあるチリ・ジャムがマッチしている。もうひとつのシグネチャー・ディッシュが開店当時から変わらない「スナッパー・パイ」($34)。臭みのないベイビー・バラマンディを1尾丸ごとカラリと揚げた「クリスプ・フライド・ホール・フィッシュ」は、スィート・サワー、タマリンド、スパイシー・パーム・シュガーという3種類の味のソースで。揚げる前にベイビー・バラマンディがあたかも泳いでいるような形に形成されて、そのままの形でサーヴされるのは嬉しい驚き。骨ごと食べれるカレイの唐揚げを連想させられるパリパリ感とアジア的な味がマッチしている。
魚が苦手な肉派のために、「牛頬肉の煮込み」もある。デザートはベルギーのワッフルなど全6種楽しめる。レモン・チェロなどの食後酒も豊富。

Garfish Crows Nest
6/29 Holtermann St., Crows Nest
☎(02) 9966-0445
ブレックファスト8AM~11AM、ランチ12PM~3PM、ディナー6PM~10PM
酒類ライセンスあり

Score 13.5/20 by SMHGFG2011


週替わりでインド28州の味が楽しめる、ベイリーフ・ブラッセリー

サダバハー・テキ($11)。シグネチャー・ディッシュ。ビートルートとスイート・ポテト団子はあっさりとした素材を生かした味わい。

サッカリ・ジンガ($13)。グリーン・プロウンは上品なカレーとシナモンの香り。

マヒ・タマタ・カ・サラン($19.90)。マスタードの酸味とパッパーが効いたトマト・ベイスのソースによく合う。

バファ($18.90)。包み焼きの蓋を割って開けるよく煮込まれたラムが熱々で楽しめる。

シドニー北部、クロウズ・ネスト地区のメイン通りにあるクロウズ・ネスト・プラザ内に位置し、オープン・キッチンの店内はガラス張りのため、日中は陽が射しポカポカと明るい雰囲気。
ランチ時は、数種類のインド・カレーが楽しめる「ターリ」がヴェジタリアン($14)ミート($14)、シーフード($16)から選べるほか、バター・チキン、ラム、ビーフ、ヴェジタリアンから選べる「カネッサーズ(connoisseurs)・プレート」($11)、「キーマ・ドーサ」($12)、「チキン・ドーサ」($12)などのスペシャル・メニューが楽しめる。
ディナー・メニューはインド料理というイメージからかけ離れた美しさ。シグネチャー・ディッシュのビートルートとスイート・ポテトを団子状にした「サダバハー・テキ」はあっさりとした素材を生かした味わい。「サッカリ・ジンガ」というグリーン・プロウンも上品なカレーとシナモンの香り。バラマンディの一品、「マヒ・タマタ・カ・サラン」はマスタードの酸味とパッパーが効いたトマト・ベイスのソースによく合い、「バファ」は包み焼きの蓋を割って開けるよく煮込まれたラムが熱々で楽しめる。
日曜はパールシー、ボールティ(パキスタン)、ベンガルなど毎週違う「テーマ・キュジーン」でさまざまなインド料理が楽しめるビュッフェ(1人$19.50)がある。
さらにクッキング・クラス($60)でさまざまなインド料理を教えている。もちろん最後にちゃんとその料理も試食できる。ファンクションやケータリングもしているので、ぜひ問い合わせを。

Bayleaf Brasserie
12-14 Crows Nest Plaza, 103-111 Willoughby Rd.,  Crows Nest
☎(02)  9906-6080
ランチ(火~金、日)12PM~3PM、ディナー(火~日)6PM~10PM 
BYO

Score 14/20 by Sydney Morning Herald “Good Food Guide 2011”


飲茶でお馴染みのシドニー北部の中華料理店のヘルシー・ディナー、カム・フック・シーフード・レストラン(チャツウッド店)

ジンジャー&シャロット・フリーレンジ・チキン($68.80)。ソースをかけてスチーム・ベイクしたヘルシーな一品。皮に味が染みておいしく、身もあっさりしている。予約の際ににオーダーすること!

ヴェジタリアン・インヤン($20.80)。あっさりの絹ごし豆腐のキャビア載せと、豆腐の真ん中に卵と野菜、マッッシュルーム、キクラゲを入れて揚げたものを、それぞれオレンジときキュウリのスライスでインヤン(陰陽)の形に盛り付けたシェフ入魂の一品で、ウエディング・ファンクションでも人気だそう。

ジャイアント・スタイル・マッシュルームのアワビ・ソースがけ($11.80)。海老のすり身が巨大なマッシュルームの裏側にスタッフされている。ぷりぷり弾力のある大きなマッシュルームは口に入れると旨味が口の中で弾ける。

シドニー北部チャツウッドの駅前のショッピング・センター、ウエストフィールド内の映画館ホイツ前にある飲茶で有名な中華料理店。平日でもランチ時には常に行列ができ、週末は多い時で2.000~ 3,000 人が来店する。店内は驚くほどに広く(600 席)、てきぱきサーヴするスタッフのおかげで客の回転はよく、それほど待ち時間は長くない(それでもやはり待つことになるだろうが、できるだけ待ち時間を減らすには午前中に行くべし)。広いフロアに加え店内の階上フロアはファンクション・ルームが8 部屋もある。10 人以上から最大120 人まで収容可能なため大小さまざまなパーティに利用できるので幹事は覚えておくといいだろう。
飲茶は既に有名な同店なので、今回は飲茶ではなくヘルシーなディナー・メニューを紹介してくれた。日本人には馴染みがないかもしれないが、ピッキーな中国人が好んで食べるメニューだそう。海老のすり身が巨大なマッシュルームの裏側にスタッフされた、「ジャイアント・スタイル・マッシュルームのアワビ・ソースがけ」。ぷりぷり弾力のある大きなマッシュルームは口に入れると旨味が口の中で弾ける。「ジンジャー&シャロット・フリーレンジ・チキン」はソースをかけてスチーム・ベイクしたこれまたヘルシーな一品。皮に味が染みておいしく、身もあっさりしている。予約の際ににオーダーすること! 「ヴェジタリアン・インヤン」はあっさりの絹ごし豆腐のキャビア載せと、豆腐の真ん中に卵と野菜、マッッシュルーム、キクラゲを入れて揚げたものを、それぞれオレンジときキュウリのスライスでインヤン(陰陽)の形に盛り付けたシェフ入魂の一品で、ウエディング・ファンクションでも人気だそう。もちろんほかにも山ほどメニューはあるし、水槽の中の蟹やロブスターなどのシーフードにしても、調理方法もソースも豊富なので、気軽にマネージャーにリクエストしてくださいとのこと。この機会に、飲茶以外の魅力も堪能してみて!

Kam Fook Seafood Restaurant
Shop 600, Level 6, Westfield Shoppingtown, 28 Victor St., Chatswood
☎ (02)9413-9388
ランチ(無休)/月~金10AM ~ 3PM、土・日9AM ~3PM
ディナー( 無休)5:30PM ~ 11PM
酒類ライセンスあり

Score 14/20 by Sydney Morning Herald “Good Food Guide 2011”


シドニー北部チャツウッドのゴージャス四川料理店、水井坊 四川酒楼

グース・レヴァー・ダンプリング($58)

魚の唐揚げ($32)

ダック・タン(舌)を揚げてパン粉とガーリック・ペイストで和えた一品($36.80)

セサミ・ボールのホーミーソースかけ($26)

プライヴェイト・ルーム

シドニー北部チャツウッドの巨大ショッピング・センターであるチャツウッド・チェイスの駐車場の入り口から、ヴィクトリア・アヴェニューを挟んだ向かいの2階にある四川料理店。同店はチャイナタウンに2店展開するほか、グリーブ店、バーウッド店もあり、チャツウッド店はそれに続く5店目として2010年8月にオープンしたばかり。外観と打って変わって、内装は8ヶ月かけて準備したといい、テイブルも椅子も豪華な装飾家具が印象的。
さすが急成長中のレストランという迫力があるメニューは、分かりやすいオール・カラーの写真入り。蟹だけでも何種類もあり、さすがに辛そうな赤い色のソースの写真が並んでいる。もちろん、辛くないメニューも豊富。たとえばマッド・クラブ(活蟹)をパンプキン・ピューレで煮込んだ料理は人気の高い一品(時価)。活アワビはフレッシュ・グリーン・チリ(時価)で。もちろんチリ抜きもリクエストできる。サワー・アンド・スパイシー・ソースでいただく四川風ビーン・ジェリーは人気の冷製。蟹と豆腐の蒸し煮($18.80)も人気料理だそう。
同店はランチや軽食もあり、豪華な空間で食べるランチはおすすめ。担々麺はスモール・サイズでもオーダーできるし($6.80)、茹で餃子のスイート・アンド・スパイシー・ソース($7.80)もお手ごろ。
店内には豪華なプライヴェイト・ルームも2部屋あり、各8人ずつ、部屋を繋げる事もできるので、家族や友人との大切な食事やビジネスにも利用価値が高そう。また同店シェフは味だけではなく、ここに掲載の写真に見られるような彩りのテクニックも持ち、例えばグース・レヴァー・ダンプリングは、ごく薄い皮で幾重にも包み込んであってシュワッとする感触だし、魚の唐揚げは身をねじり込んで揚げるというユニークな技を使っている。皿にソースで漢字を書くのも朝飯前。ダック・タン(舌)の後ろの糸状の飾りも素晴らしいし、葡萄に見立てたデアートもまさにアート。
ディナーは予約したほうが安全。特に木~土は必須。ランチが狙い目。

Red Chilli Sichuan Restaurant
Level 1, 272 Victor Ave., Chatswood
☎ (02)9411-3298
ランチ(水~月)11:30AM ~ 2:30PM
ディナー(水~月)5:30PM ~ 9:30PM 火休
酒類ライセンスあり

Score 14.5/20 by Sydney Morning Herald “Good Food Guide 2011”


シドニーいち魚が美味しいと評判の老舗和食店、魚や

特製バラ寿司(1人前$29、2~4人前$59、4~8人前$160)。表面は海老とイクラと錦糸卵しか見えないが、錦糸卵の下にはマグロ、サーモン、ヒラマサなどの刺身がびっしりと敷き詰められていて大満足。店名の焼き印がある卵焼きもふわふわだ。

蓮根もちの揚げ出し($9.50)

タラバ蟹鍋($26.50)。ギュッと身のつまった甘い蟹がたっぷりで、それに負けじと野菜もたっぷり入り、一人前なのにかなりのヴォリューム。

ランチ・ボックス($28)。天ぷら、刺身、焼き魚の照り焼きに大根の茎のキャラ煮、プラス日替わり一品は里芋の揚げ出しという豪華版。焼き魚の照り焼き(取材日はブリ)は軟らかく、甘すぎない日本の味。

白玉栗ぜんざい($10.50)

創業23年の老舗店、魚や(Sakana-ya)。シドニー北部、クロウズ・ネストのパシフィック・ハイウエイ沿いの入り口の丸いアーチも独特だが、ニコルソン・プレイスに面した裏口は日本の割烹店を思わせる本格的な造りになっており、カウンシルのパーキングに車を止める際にはこちら裏口利用が便利。内装は塗りの釣り竿がさり気なく飾られていて、ロブスターの生け垣の後ろに置かれた手作りの障子の衝立てが落ち着いた雰囲気をかもしだしている。
店名の通り、元・築地で魚関係のビジネスをしていたオーナーが開店した魚の専門店で、その日仕入れた新鮮な魚介類を使うことから毎日替わるメニューが売り。あまりにも多すぎてメニューに書き切れない、というランチの「本日のお魚定食」は実に11種類の魚と5種類の調理方法の表になっていて、「アジの塩焼き」($13.50)から「カレイの唐揚げ」($29)とさまざまなヴァリエイションから選べる。そのほかランチ・ボックス(*後述)、丼もの、一品料理も豊富だ。
ディナーは一品料理をはじめとした和食全般に、「本日の板長おまかせコース」($75)と、こちらもさまざまな楽しみ方ができるメニュー構成。刺身の白身魚が常時3~4種類そろっているのも見逃せない。
そんな同店のシグネチャー・ディッシュといえば、23年間変わらず愛され続けている「特製バラ寿司」。表面は海老とイクラと錦糸卵しか見えないが、錦糸卵の下にはマグロ、サーモン、ヒラマサなどの刺身がびっしりと敷き詰められていて大満足。店名の焼き印がある卵焼きもふわふわだ。
あっさりとポン酢でいただく「タラバ蟹鍋」は、ギュッと身のつまった甘い蟹がたっぷりで、それに負けじと野菜もたっぷり入り、一人前なのにかなりのヴォリューム。
「ランチ・ボックス」は、天ぷら、刺身、焼き魚の照り焼きに大根の茎のキャラ煮、プラス日替わり一品は里芋の揚げ出しという豪華版。焼き魚の照り焼き(取材日はブリ)は軟らかく、甘すぎない日本の味。オージーに合わせた味付けではなく、日本人向けの味にこだわり続け、いつしかそれがオージーたちにも受け入れられたという老舗の貫禄を感じる。人気店なので週末はもちろん予約必須。上階には個室があるので、各種会合で利用できる。

Sakana-ya
336 Pacific Highway, Crows Nest
☎(02) 9438 1468
ランチ(月~金)12PM~2:30PM
ディナー(毎日)6PM~10:30PM 無休
酒類ライセンスあり

Score 14/20 by Sydney Morning Herald “Good Food Guide 2011”

*2011年8月21日の情報です。


インド料理とはまた違った辛すぎないネパールの美味しさ、ムスタング

チキン・モモ($9)

アル・チョップ($8.90)

チリ・プロウン($13.90)

セキュア・チキン($18.90)

ムスタング・ラム($18.90)

アロー・タマ($14.90)

ホーム・メイド・アイスクリーム($5)

シドニーにはまだあまりないネパール料理の店。以前はインド料理店で働いていた2人のオーナーが故郷ネパールの味を提供するためにオープンして3年。今年4月にはシドニー・モーニング・ヘラルド紙の日曜版で紹介された。赤が基調の店内はネパールの写真や壁掛けでネパール情緒満点、2階にも100人のファンクションが可能な席があり、週末は2階席も埋まるほど賑わうという。
ネパール餃子の「モモ」はチキン版のほか、ホウレンソウとパニール(インド風リコタ・チーズ)が入ったヴェジタリアン版も美味。ともにグリル・トマトとロースト・セサミの特製ソースでいただく。中華の餃子とも日本の餃子ともまったく違う味だがホッコリしてしまう懐かしい味。「アル・チョップ」は酸味のあるカレー味のポテト・コロッケ風だ。ひよこ豆の衣で揚げているため軽い感じ。「チリ・プロウン」はガーリック、ジンジャー、レモンのあっさりかつシンプルなソース。「セキュア・チキン」は、ネパールのハーブとグリルして、マスタード・オイルとレモン・ジュースで味付けされ、レントルで作ったもちもちのパンとサーヴされる。「ムスタング・ラム」はネパールのスパイスとヨーグルトでじっくりと時間をかけて調理。肉は軟らかでスパイス的には口に優しいが、濃厚でコクのある味。ヴェジタリアンの「アロー・タマ」はかなり面白い竹の子と黒目豆(Black Eye Beans)とポテトのカレー。生のレッド・チリが入っていて辛さがそれで調節できる。カルダモンとピスタチオ、サフランでできたホーム・メイド・アイスクリームもあっさりした味わい。インド料理好きな人も苦手な人もぜひ試してみる価値あり。

Mustang Nepalese Restaurant
332 Pacific Highway, Crows Nest
☎(02) 9906-1818
5:30PM~Late、無休
酒類ライセンスあり(BYO可)


ファイン・ダイニング級の美食をカジュアルに、バーリントン・バー&ダイニング

NSW州リベリナ産の穀物飼育の牛を使ったスコッチ・フィレ(220g$35、450g$52)

ヒラマサのグリル($30)

チキン・レヴァー・パフェ($15)

ランドウィックの2ハッツ受賞店バルザックのオーナーだったリーラさんが、女性シェフジャッキーさんと4年前にオープンしたビストロ調のバー&ダイニング。ジャッキーさんはベイザース・パヴィリオン(バルモーラル・ビーチ)、ガーフィッシュ(キリビリ店)のあと、サブ・ソロ(シティ)ではヘッド・シェフを務めていた経歴の持ち主。
店内は木の温もりのあるテイブルと椅子、アイヴォリーの壁が温かで上品な雰囲気。ファイン・ダイニングみたいに肩肘張らずに美味しいものを食べて欲しいというリーラさんの思いが反映され、リラックスできる雰囲気ながら味のレヴェルはかなり高い。ランチは3種類から選べるお得な25ドルの週替わりメニューがあり、さらに気軽に楽しめる。
ディナー・メニューは「オックステイル・ボーギニオン・パイ」($32)などの定番人気メニュー以外は季節ごとに変わる。一番人気の「チキン・レヴァー・パフェ」はものすごくスムーズな舌触りにエレガントな味付けで、食事以外にもバーでのおつまみにも最適だ。合わせるワインもリーラさんへ相談してみよう。
メインの「ヒラマサのグリル」は、フランス南部の干しダラ、ガーリック、クリームなどを混ぜてピューレーにしたプロヴァンス料理のブランダードの上にヒラマサが美しく盛りつけられている。その周りにあるレモン・オイルで合えたフェネルがまた美しく美味。
こちらも定番メニューの「NSW州リヴェリナ産の穀物飼育の牛のスコッチ・フィレ」はチップスが鉄板の上にホカホカのまま盛りつけられていて、ステーキの上にはハーブ・バター・ソースの「カフェ・ドゥ・パリ」に赤ワイン・ソースをかけていただくが、ちっともクドくなくて肉の美味しさが堪能できる味。「洋梨のタルト」など6種類あるデザートもそそられる。

Burlington Bar and Dining
6 Burlington St., Crows Nest
☎(02) 9439-7888
ランチ(月~金)12PM~、ディナー(月~土)6PM~
酒類ライセンスあり

Score 13.5/20 by SMHGFG2011


シドニー北部のシーフード・メニューに長けた人気中華料理店、シー・トレジャー

北京ダック(1ピース$5.80、ハーフ$38、ホール$62)

小龍包(4ピース$10.80)

タスマニア産オイスターの蒸し物、ポートワイン・ソース(1個$6.80)

魚の蒸し物(6ピース$49.80)

アワビしゃぶしゃぶ(1kg$148)

福建チャーハン($24.80)

マンゴー・プリン($6)、マンゴー・ケーキ($4)

1992年開店から約20年、オーナー・シェフのラウさんの味を守っている老舗広東料理店。店の入り口の大きな水槽の伊勢海老、マッド・クラブ、巨大なアワビ、魚などに圧倒される。かなり奥まで広く改装されて白と黒、赤が基調のモダンな店内に丸テイブルが並ぶ。
ランチは飲茶で賑わう同店だが、取材ではディナー・メニューを紹介してくれた。まずは「北京ダック」。ジューシーな身ばかりではなく、他ではない同店特製のソースが決め手。日本人のファンも多い「小龍包」は、”上海ダンプリング”と呼ばれ、熱々を口に含むとカニのスープが口に広がる。8センチくらいある巨大な「タスマニア産のオイスターの蒸し物」はポート・ワインでできた甘ずっぱいソースとよく合う。水槽から取りだしたオーストラリアの真っ赤な魚コーラル・トラウト(日本名はスジアラ)を使った「魚の蒸し物」はあっさりと醤油で。「アワビのしゃぶしゃぶ」は、中国ハーブのスープがくつくつと湧いたら好みで20秒程入れ、干貝のソースかしょうゆでいただく。ほんのり甘い軟らかな貝が美味。ベイビー・スピナッチとのコンビネーションも最高。スープも出汁が出て癒される味わい。最後はスープをパラパラの軽い中国米に浸していただく。最後の1滴まで美味しい鍋。日本人に大人気という「福建チャーハン」はダック、チキン、貝、海老のあんがチャーハンにかかったヴォリューム満点の一品。
デザートは2大マンゴー、どちらもフレッシュなマンゴーから作るという「マンゴー・プリン」($6)と「マンゴー・ケーキ」($4)をお忘れなく!

Sea Treasure
46 Willoughby Rd., Crows Nest
☎(02)9906-6388
ランチ(無休)/ 月〜金11AM〜3PM、土日10.30AM〜3PM

ディナー(無休)5.30PM〜11PM
酒類ライセンスあり

Score 13/20 by SMHGFG2011


タイ北部の上品な味付け、ポメグラネイト・タイ

チョー・マング(ポークとピーナッツの蒸し餃子)(3ピース $12)

グエイ・テオウ・ルイ・サン(ライス・クレープ)(2ピース $12)

バラマンディ&マンゴー・サラダ($29.50)

ダーリング・ストリートの教会を越えて2ブロックスほど先に行くと左側にある、タイ・レストランはシドニー・モーニング・ヘラルドの「グッドフード・ガイド」でも紹介されている店で、週末には必ず予約が必要なほどだが、それだけ繁盛していながら日曜日にはすべてのメニューが15%OFFというサーヴィスを行っている今時珍しい店でもある。ヘリテージ風の建物の中は天井が高く、木のテイブルと椅子、タイ風のアンティークな装飾が落ち着いた雰囲気。
シェフはチェンマイ、チェンライなどのタイ北部出身で、辛いだけではないタイ料理がそれら涼しい地域の特徴だという。なるほど、料理はどれも味が強すぎず、辛すぎず、甘過ぎもしない。素材の持ち味とハーブの上品な香りを生かした味付けだ。モダンな盛りつけも、ほかのタイ・レストランとは違う特徴だろう。
「ポークとピーナッツの蒸し餃子」は薄紫色の上品な一品。ふわふわの皮の中には、ピーナッツの香りのほんのり甘い具が入っている。これは温かいまま食べて欲しいのでテイクアウェイはできないという。「ライス・クレープ」はハーヴの香りの強いチリ・ドレッシングが絶妙。同店の人気メニューのひとつになっている。「バラマンディ」は揚げてあるのにカラっとしていため軽い味わいで、グリーン・マンゴーとハーブ、シトラス風味のチリ・ガーリックでかなり爽やかな一品。こちらも同店の人気メニュー。
上記のメニューは壁のボードにあるスペシャル・メニューから。通常のメニューも3ヶ月ごとに替わる。シグニネャー・デイッシュの「ロースト・ダック・レッド・カレーと、クリスピー・タイ・ホワイト・ベイトは何時でもメニューに入れてますが」、とのこと。そのほか人気は「クリスピー・ポーク・ベリー」、「キング・プラウン・ステアフライ」、「バルメイン・ロール」、「スチームド・スカロップ」「バナナ・フラワー・サラ」ダなど。大人数で行って、片っ端からメニューを楽しみたい。

Pomegranate Thai‎
191 Darling St, Balmain
☎(02) 9555 5693
ランチ金〜日12PM 〜 3PM、ディナー木〜日5:30PM 〜 10PM
ライセンス有り(BYO可)


イタリアのマンマの味が売りのホームメイド・カフェ、ベルトーニ・カサリンガ

ナテラ入りのイタリアン・ドーナツ($5)、カプチーノ(スモール$3.50/ラージ$4)

スタッフド・カプシカム・ポルチーニ・マッシュルーム(サラダ付き$10)

ラザニア($10/サラダ付き$15)

開店して6年半の大人気店。バルメイン店の成功を受け、4年前にはモスマン店、3年前にはシドニー・シティ店を出店、12月にはバルモーラル・ビーチにもオープンする、勢いに乗っているカフェデリだ。「情熱のある人生は楽しい」がモットーの、シシリー出身のパパが作ったガーデン・ヴェジタブルを使って、ナポリ出身の陽気なママが作る南イタリア料理がベイス。アントニーとアルベルト兄弟がしっかりと両親の教えを引き継ぎ、新鮮な素材を使ったシンプルな家庭料理を提供している。
ダーリング・ストリートのウールワースの目の前にある同店は平日は6時に開店、朝一番のコーヒーを提供している。濃く深い味わいのコーヒー豆、ベントニ・ブレンド・エスプレッソを使用。ソイもデ・カフェもテイクアウェイも同じ料金という良心的な設定が嬉しい。
朝食の他、毎日5〜6種類のパスタ($10)、3〜4種類の新鮮サラダ($8)、6種類のパニーニ(フレッシュまたはトースト、$8)、仔牛とポークの合挽肉のミート・ボール($7/サラダ付き$10)、ベイクド・チーズ・ケーキ($6)、本格コーヒーで作ったティラミス($6)などのドルチェ、と豊富だ。
最近出版された「I only eat Bentoniホームメイド・イタリアン・フード」($35)の中にレシピも紹介。
人気のラザニアは優しい卵色のパスタ、チーズ味がポイントの本格的なイタリア・ママの味。あっさりリゾットを詰めたスタッフド・カプシカムは野菜の味がしっかり味わえる薄味。付け合わせのサラダも、肉厚なグリーン・オリーブ、カラマタ・オリーブ、クリーム・リコッタ、細めの豆もやしなど厳選されたグルメな素材だ。写真の巨大ドーナツは、すごくシンプルで国籍問わず不思議と誰もが懐かしく思う味。
ベルトニ・ブランドの、オリジナル・ブレンドのコーヒー豆、パスタ、パスタ・ソース、エクストラ・ヴァージン・オリーブ・オイル、バルサミコ・ヴィネガーも販売。日本人客も大勢購入しているというこれらの食材で、南イタリアの家庭料理を自宅で再現してみては?

Bertoni Casalinga
281 Darling St., Balmain
☎ (02)9818-5845
月~金6AM ~ 6:30PM、土・日7AM ~ 6:30PM


チーズ、オイル、チョコでフォンデュ三昧、シー・ジェイズ・フレンチ・レストラン

アントレ・サイズのチーズ・フォンデュ(オイル・フォンデュ付きのフォンデュ・セット1人名$35/オーダーは2人より)

オイル・フォンデュ、セッティング(海老は$3プラス)

オイルにじゅっと入れて30秒、ぷりっぷりの海老が出来上がった瞬間

フォンデュ・セットの付け合わせのサラダ

キルシュ・リキュールが入りさらにダークを使うから甘すぎない、チョコレート・フォンデュ(1人$11.90)

ニュートラル・ベイ、ミリタリー・ロード沿いのシー・ジェイズでは特にこの季節、アントレにチーズで、メインにオイルで、そしてデザートにチョコで3通り楽しめるフォンデュがおすすめ。オイルでは同店なら海老も選べる、という期待度大のメニューだ。
スイスだけでなくイタリアを含む周辺フランス語圏の代表的な料理チーズ・フォンデュは、エメンタール・チーズとグリュイエル・チーズに白ワイン、キルシュ・リキュールを専用のフォンデュ鍋で暖め、一口大の角切りにしたバゲットを串に刺したものを絡ませて熱々のうちに食す。同店では、そのチーズの「熟成具合が命」と言う。サプライヤーから一度に大量に仕入れるのではなく、熟成具合がいつも同じような仕入れに気遣っているという。さらにナツメグ、粒コショウの香りが美味しさを引き立たせる。フォンデュは日本の鍋同様、ひとつの鍋をみんなで囲み、語らいながらゆっくり食事をするのに適したメニューではないだろうか。
チーズ・フォンデュを味わった後は、オイル・フォンデュの登場。ビーフ、チキン、海老を串刺しにし、オイルの中へ入れる。ビーフはレアなら30秒、ミディウムなら1分程。チキンは約2分。海老は、油の立てる音をききながら、わくわくしながら30秒。熱々のうちに、スパイシー・トマト、マスタード、ガーリック、スウィート・チリの4種類のホームメイド・ソースにつけていただく。350度という高温のオイルにくぐらせるのに、食感は決してオイリーではないのが不思議だ。
チーズとオイルのフォンデュ・セットを堪能した後は、食感が爽やかな果物の種類も豊富な、チョコレート・フォンデュで決まり。巷で流行っているチョレート・フォンデュのように胸焼けしそうな甘ったるさがなく、ほんのりリキュールが効いたダーク・チョコに季節の果物をくぐらせ、ゆっくりとつつく。身体の芯まで温まるひとときを、大切な人と過ごす、素敵なフォンデュ・ナイトだ。
同店はほかにもフランス料理の各ディッシュがそろっていて、40人までのバースデイをはじめ各種パーティも請け負っている。アクセスはウィンヤード駅からバス246、247、248、249などでミリタリー・ロードまで。

CJ’s French Restaurant
Shop 4, 99-111 Military Rd., Neutral Bay
☎(02) 9908-1161
火~土6PM~11PM
酒類ライセンスあり(ワインのみBYO可)


東南アジアのスパイスを知り尽くしたシェフの自慢の味、ブルー・ジンジャー

スモークド・トラウト・ビートル・リーフ(各$4.50)

フライド・サーモンとグリーン・パパイヤのサラダ($27)

ヴェトナム風アンガス・ビーフ、ボ・ロ・ラク($30)

バルメインのダーリング・ストリートの公園の近く、角に重厚なドアが目立つ店がある。店内は天井が高く、東南アジアっぽいアンティーク装飾の縦長の鳥かごが印象的。奥へ進むと2面ガラスの開放的な部屋がある。インテリアのセンスに驚くが、驚きはそればかりではなく、オーナー・シェフによる東南アジアのスパイスを知り尽くしたメニューにも表れている。オーストラリアだけではなく、全世界で発売された2冊のブルメ本「Blue Ginger」と「Takeaway」も出版しており、それらのメニューのレシピは本の中で紹介されている。カレーもソースもハーブもクイーンズ・ランドの農場から取り寄せ、すべて同店で調合して作っている。
取材日のおすすめ、スモークド・トラウト・ビートル・リーフは、チリ、ガーリック、ガランガの甘酸っぱいソース。ガランガというのは、旨みの固まり、東南アジアのジンジャー・ファミリーのスパイス。また、サーモンとパパイヤのサラダは、サーモンの最も美味しい革の部分をパリパリに焼いて上に載せてサーヴされる。サーモンの中がレアで周りがクランチーな火の入れ方、そしてパパイヤとの相性、カシュー・ナッツの効かせ方に驚きを感じる。そして黒コショウが効いたアンガス・ビーフは圧巻の美味しさ。サイドのクレソンとトマトのサラダがのドレッシングがまた気が利いている。
3人以上にはバンケット・メニューもおすすめ。$48と$58の2種類ある。同店のオーナー・シェフは他にアナンデイルにあるバー★アジアとレイン・コーヴのドラゴン・フライを経営している多忙さ。

Blue Ginger
241 Darling St Balmain
☎(02) 9818 4662
火〜日6PM〜Late
酒類ライセンスあり


見た目・味・雰囲気すべて一流の寿司、串焼き -バー&グリル-

寿司盛り合わせ($29.80)

里芋の田楽チーズ焼き($12)

アサリの酒蒸しバター風味($11)

東レストランの系列店として2008年にオープン、こちらも今ではしっかり定着、串焼きのみでなく、寿司も一品料理も豊富な店、串焼き -バー&グリル-。人気メニューは、まず東さんのシグネチャー・ディッシュとして知られている「ツナ・サラダ」($16)、「銀ダラの西京焼」($33)、「鴨のロース煮」($26)、「和牛ステーキ」($25)、魚の焼き物など。
季節のスペシャル・メニューから「アサリの酒蒸しバター風味」はお酒に合う一品。吸い汁にコショウ、酒、バターのやさしいあっさり味。「里芋田楽チーズ焼き」もモッツアレラ・チーズでコクをつけ素朴な里芋がすっかりおしゃれな一品に変身。
寿司は、さすが東系列店のしっかりかつ上品な一流品。炙り2種は油が乗った部位で、口の中でトロトロ。新鮮なハマチ、サーモン、マグロ、上品なマグロ漬け…。「豊富な種類の日本酒と新鮮な寿司を楽しんでください」と寿司シェフ。「あらかじめ言っていただければヴェジタリアン寿司も用意します」とも。ランチには寿司がセットになったランチ・セットが3種もあり、オージーもびっくりのヴォリュームだそう。寿司&刺身($32)、寿司&うどん($24)、寿司&チキン($29)と料金もお得だ。
なお同店は昨年同様、毎年10月恒例のグルメ・イヴェント「シドニー・グッド・フード・マンス」に今年も積極的に参加しており、盛りだくさんに楽しめる。

Kushiyaki Bar & Grill
Ground Floor, Regent Place, 501 George, St., Sydney
☎(02)9267-7755
ランチ(月~金)12PM~2:30PM
ディナー(無休)6PM~10PM
◇酒類ライセンスあり