オーストラリア(シドニーとちょっとメルボルン)のグルメ情報

東南アジア

あのテツヤさんが足繁く通った店、ジンジャー&スパイス・シンガポール・レストラン

ハー・ミー($17.80)は海老のダシがたっぷりの海老そば。

ハー・ミー($17.80)は海老のダシがたっぷりの海老そば。

ノウ・ヒャング($19.80)。海老とカシュー・ナッツ入りの豚ミンチが5種のスパイスと一緒に湯葉に包まれている。

ノウ・ヒャング($19.80)。海老とカシュー・ナッツ入りの豚ミンチが5種のスパイスと一緒に湯葉に包まれている。

豆腐トロー(写真はL$28.80/R$22.80)。揚げた自家製卵豆腐に海老ペーストのソースが美味。

豆腐トロー(写真はL$28.80/R$22.80)。揚げた自家製卵豆腐に海老ペーストのソースが美味。

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シドニー市内にある一流レストラン、テツヤズの和久田哲也さんがシンガポール・ベイスになる以前、足繁く通ってたというシドニー北部ニュートラル・ベイにあるシンガポール料理店。オーナー・シェフのアレックス曰く「海南チキン・ライス($17.80)をいつも召し上がっていました」。9年前のオープン以来、「グッド・フード・ガイド」に必ず載る常連店でもあり、週末は予約なしには入れないほど人気。内装はモダンで高級感があり、盛り付けも味もクォリティが高い。
シグネチャー・ディッシュは、シンガポール・チリ・クラブ(時価、2日前までに要注文)。予約しそびれた人はソースが同じシンガポール・チリ・プロウン($23.80)を。
「シドニーいち」と絶賛する日本人も多い人気の海老麺ハー・ミー($17.80)は、なるほど海老のダシの効いたスープを飲んだ途端、海老の風味が口いっぱいに広がる。トッピングの海老もほんの少しだけ衣がついていて、天ぷらみたいにスープと絡んでトロミがあり、旨みが凝縮されて口の中で弾ける。
海老とチェストナッツ入りの豚ミンチを5種のスパイスと混ぜて湯葉に包んだものを揚げたノウ・ヒャング($19.80)は、シャリシャリとしたチェストナッツの歯触りがたまらない。
スペシャル・メニューの豆腐トロー(L$28.80/R$22.80)は、ふんわり軟らかな自家製卵豆腐を揚げた物が山形に盛られ、海老ペイストのピーナツ風味のソースをたっぷりつけていただく。、6人からのバンケット・メニュー、2人用のセット・メニューもあり。

Ginger & Spice Singapore Restaurant
240 Military Rd., Neutral Bay
☎ (02)9908-2552
ランチ火~日12pm-3pm ディナー5:30pm-10pm
酒類ライセンスあり(ワインのみBYO可)

*2014年5月の情報です。(Japaralia June 2014 ニュートラル・ベイ特集掲載記事)
Score 13.5/20 by SMHGFG2014 (The Sydney Morning Herald Good Food Guide 2014)


24時間煮込んだスープが決め手のフォー、アイ・ラヴ・フォー

 

レア・ビーフ・フォー($11.90)

レア・ビーフ・フォー($11.90)

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豚のグリルと春巻きのヴァーミセリ($14.90)

豚のグリルと春巻きのヴァーミセリ($14.90)

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スープの味わいをしっかり味わって欲しいので味の邪魔になるスパイスはあまり入れていないという秘蔵のスープは、OX牛の骨を使い24時間煮込んで毎日作っている。店名にもある通り、シグネチャー・ディッシュはフォーだ。まだ肉が赤いうちに運ばれるレア・ビーフ($11.90)と、いろんな部位が入ったスペシャル($14.90)が同店の2大人気フォー。胸を張るのもうなづける抜群の味なのでランチは単体で、ディナー利用の際にも食事のシメにぜひオーダーを。乳児検診所が近くにあるため、ランチ・タイムには赤ちゃん連れのママたちがよく訪れるそう。
フォー以外のメニューももちろん充実しており味も本格的。見た目以上にあっさりといただける豚のグリルと春巻きのヴァーミセリ($14.90)、ヴェトナミーズ・クリスピー・パンケーキ($13.60)も人気のメニュー。
シェイキング・ビーフ・スペシャル($28)は木曜から日曜のディナー・タイムのみのスペシャル・メニュー。角状のアイ・フィレ牛にタマネギとガーリックのソースがたっぷりかかって出て来る。記者を含め3人がその美味しさに驚いたほどの一品で、大人気なのがうなづけるメニューだ。ラップンロールという、自分で巻く生春巻きのメニューも人気。
クロウズ・ネスト店のほか、ノース・シドニーに半年前にオープンしたばかりの姉妹店もある(Berry Square, Shop21A, 77 Berry St., North Sydney)。

I Love Pho
47 Willoughby Road, Crows Nest
☎ (02)8065-1129
ランチ月~金11am-3:30pm
ディナー11am-10pm、土日11am-10pm
酒類ライセンスあり(ワインのみBYO可)

*2014年3月の情報です。(Japaralia April 2014 クロウズ・ネスト特集掲載記事)


マリックヴィルのヴェトナム料理店、phd

Vietnamese Creape-style Pancake with Prawn & Pork

Vietnamese Creape-style Pancake with Prawn & Pork

Steam Rice with Braised Chicken with Lemongrass & Chille

Steam Rice with Braised Chicken with Lemongrass & Chille

Pho Rice Noodle Soup with Mediun Rare Beef

Pho Rice Noodle Soup with Mediun Rare Beef

phd vietnamese restaurant
308 Illawarra Road, Marrickville
(02)9559-5078
open 7 days 11am-9:30pm


カジュアルなのにワン・ハット受賞の底力、ママク

長蛇の列で有名なチャイナタウンのママクの2号店がチャツウッドにオープンしたのが約2年前の2010年10月。木~土のディナー・タイムにはこちらも行列ができる人気ぶり。予約不可のカジュアル店ながらシドニー・モーニング・ヘラルド主催の2009年度グッド・フード・ガイドでワン・ハットを受賞。インド料理にインスパイアされたロティが売りの店だ。同店では外からロティをつくっているところを見ることができる。30分程寝かせたドウをかなり薄く大きく伸ばし、畳んで鉄板で焼く。
もうひとつの名物のサティは長い串にきゅっと刺さってサーヴされ、ボウルいっぱいのピーナッツ・ソースにつけていただく。粗く砕いたピーナツやスパイスが入った甘辛いソースは病みつき。人気のメインはラム・カレー($16)、海老の炒め物($19)、フライド・チキン($14)など。ご飯ものの「ナシ・レマク」は香り高いココナツ・ライスの周りにサンバル(チリ・ソース)、ピーナツ、小魚の揚げ物、キュウリが載ったマレイシアの国民的料理。そこに追加で載せてくれた「イカのサンバル風味」は、ふわふわに軟らかいイカのピリ辛味がたまらない。マレイシアの甘い濃い紅茶テ・タリク($3.50)が辛さを和らげてくれる。
ロティ・ティス($9.50)は円錐に形作ったロティでアイスクリームと一緒にサーヴされる。内側にはレモン・ジュースと砂糖がついていて、手で崩してパリパリいただく。
平日はランチ・スペシャルがあり、1人用に小さめのサイズのメインにライスが付いて$10〜$12で楽しめる。

チキン・サティ(1/2ダース$9)

ナシ・レマク($8.50)+イカのサンバル風味($4)

Mamak
Shop P9, 1-5 Railway St., Chatswood
☎(02)9411-4411
ランチ11:30AM~2:30PM
ディナー5:30PM~9:30PM(金土~10:30PM)
BYO

*2012年7月9日の情報です。(Japaralia August 2012 チャツウッド特集掲載記事)
Score 14/20 by SMHGFG2012 (The Sydney Morning Herald Good Food Guide 2012)


伝統的なタイのストリート・フードを洗練された空間で、ムウム・マアム

サリー・ヒルズのデヴォンシャー・ストリートからホルト・ストリートに入った一角にお洒落な美味しいレストランが何軒も並ぶ。そこに1年程前オープンし、またたく間に「シドニー・モーニング・ヘラルド・グッド・フード・ガイド」にニュー・エントリーを果たしたタイ料理店がこちら。インテリアはイタリアのデザインの影響を受けていて、長いテイブルがどんと店の中央に位置する。壁の一面にはアートが描かれ、反対側はオープン・キッチン。入り口脇にある器械はココナツ・クラッシャー。料理に使うココナツ・ミルクは生のココナツを器械を使って採取するという。すべてのチリ、カレー・ペイストなどのスパイスも自家製だというこだわりよう。
いわゆるオーストラリアで食べるタイ料理とは違い、伝統的なタイのストリート・フードを提供、素材も昔からタイ料理に使われてきたものしか使わない。同店によると、ニンジンやブロッコリーなどが入ったタイ・カレーはオーストラリアに合わせてあるんだそう。例えば「タイ北部のクリスピー卵麺の入ったビーフ・カレー」は、オーストラリアではここだけのメニュー。3時間煮込んだカレーにも新鮮なココナツ・ミルクを加え、しゃぶしゃぶ風にいただくあっさりカレーだ。
「グリーン・パパイヤ・サラダ」は、タイのストリートでは単体ではなく鶏肉と一緒にサーヴされるという。ウズラは軟らかく既に味がついているが甘辛のソースに浸けるとさらに味に深みが出て美味しくなる。
タイのデザートの代表格「スティッキー・ライス」はココナツ・ミルクに浸り、マンゴーとはタイ・エッグ・カスタード・ジェラートを添えて出される。同店で使用しているジェラートは系列店「ジェラート・メッシーナ(www.gelatomessina.com)」の自家製。オリジナルのトロピカルなフレイヴァーのジェラートがそろい、パンダン・ココナツ・ソルベ、ソルティ・パーム・シュガー・カラメル(1スクープ$3.90、2スクープ$7、3スクープ$10)など見逃せない味。
4名からオーダーできるお得なバンケット・メニューもあり、いずれもライスとデザートが付いて料理7種類だと1人$39、9種類で同$59、長いテイプルの同店の造りはパーティーにも最適だ。
カレーの辛さを和らげてくれるトロピカルなカクテルもおすすめで、辛い料理に最高の組み合わせのカクテルが「新鮮なライチとスコッチ・カラメルのラム・カクテル」。
同店Facebookを開いて「いいね(Like it!)」をクリックすると、毎月2人にディナーが当たるキャンペーンを実施中。日替わりのランチのスペシャルもFacebookでチェックできるとのこと。

アントレ3種を写真用に盛り合わせてくれた。ソルト・ペッパー豆腐($12)、スモークド・トラウトのベタル・リーフ(各$4)、ダック生春巻き(3ピース$12)

タイ北部のクリスピー卵麺の入ったビーフ・カレー($17)

ターメリックでグリルしたウズラとグリーン・パパイヤ・サラダ($21)

スティッキー・ライスとマンゴー、タイ・エッグ・カスタード・ジェラート($12)

Muum Maam
Shop 1/50 Holt St., Surry Hills
☎(02)9318-0881
ランチ(月~金)11:30AM~3PM、ディナー(月~土)6PM~10:30PM
酒類ライセンスあり(ワインのみBYO可)
*2012年2月1日の情報です。(Japaralia March 2012 サリー・ヒルズ特集)

New Entry, Score 13/20 by SMHGFG2012 (The Sydney Morning Herald Good Food Guide 2012)


「シドニー・ベスト・ラクサ賞」受賞の美味しさ、ジミーズ・レシピ・マレーシアン・ワールド・スクエア

シーフード・ラクサ($9)

ハー・ミー($9)

海南チキン・ライス($9)

QVB真横の別のグルメ・ショッピング・コンプレックス、ザ・ギャレリーズに7年あるマレイシア料理店の2号店で、ワールド・スクエア店はゴールバーン・ストリート沿いにややひっそりと存在するが、朝の10時から通しで夜まで中休みなしで開いている同店には、好きな時間に自分のペイスで来店する常連客が多い。
同店の売り「ラクサ」はココナツ味のカレー・スープにフレッシュ・チリ、海老のペイスト、レモン・グラス、ハーブとスパイスが入っている、シドニーでは馴染みのあるヌードル・スープだ。麺は細いライス・ヌードルが9割に太い卵麺が1割の割合。「シティ・ニュースで」08年度の「シドニー・ベスト・ラクサ賞」を受賞した同店のラクサは、ヴェジタブル、ビーフ、チキン、フィッシュ、シーフード、海老、コンビネイションと種類も豊富で、辛すぎず、コクがあるがあっさりとしたスープがなるほど納得の美味しさ。
「アッサム・ラクサ」はキュウリやパナップルを載せた、やや酸味のあるスープ。「ハー・ミー」はチリ味の海老のスープ。口一杯に海老の香りが広がるがあっさりとしたスープ。それにさらにお好みでチリ・ペイストを入れるのが通。辛さが苦手なら「イポー・ホー・ファン(IPOH HOR FUN)」も辛くない海老味のヌードル・スープだ。
麺以外では、手作りのロティ・パンと食べる「ロティ・チャナイ&カレー・チキン」、ココナツ・クリームで炊いたご飯にチリ・アンチョヴィー、マレイシアのピクルスとゆで卵とチキン・カレーまたはビーフ・レンダンから選べる「ナシ・レマク」がおすすめだそう。
やはりこちらも人気の、鶏肉の旨みを最大限に引き出したシンプルな料理「海南チキン・ライス」はソフトな皮の鶏肉、ネギとショウガ、鶏肉のスープで炊いたご飯が美味。

Jimmy’s Recipe Malaysian World Square
Shop 9.60, World Square Shopping Centre, 644 George St., Sydney
☎(02)9283-1876
月~土10AM~9PM、日10AM~7PM


タイ北部の上品な味付け、ポメグラネイト・タイ

チョー・マング(ポークとピーナッツの蒸し餃子)(3ピース $12)

グエイ・テオウ・ルイ・サン(ライス・クレープ)(2ピース $12)

バラマンディ&マンゴー・サラダ($29.50)

ダーリング・ストリートの教会を越えて2ブロックスほど先に行くと左側にある、タイ・レストランはシドニー・モーニング・ヘラルドの「グッドフード・ガイド」でも紹介されている店で、週末には必ず予約が必要なほどだが、それだけ繁盛していながら日曜日にはすべてのメニューが15%OFFというサーヴィスを行っている今時珍しい店でもある。ヘリテージ風の建物の中は天井が高く、木のテイブルと椅子、タイ風のアンティークな装飾が落ち着いた雰囲気。
シェフはチェンマイ、チェンライなどのタイ北部出身で、辛いだけではないタイ料理がそれら涼しい地域の特徴だという。なるほど、料理はどれも味が強すぎず、辛すぎず、甘過ぎもしない。素材の持ち味とハーブの上品な香りを生かした味付けだ。モダンな盛りつけも、ほかのタイ・レストランとは違う特徴だろう。
「ポークとピーナッツの蒸し餃子」は薄紫色の上品な一品。ふわふわの皮の中には、ピーナッツの香りのほんのり甘い具が入っている。これは温かいまま食べて欲しいのでテイクアウェイはできないという。「ライス・クレープ」はハーヴの香りの強いチリ・ドレッシングが絶妙。同店の人気メニューのひとつになっている。「バラマンディ」は揚げてあるのにカラっとしていため軽い味わいで、グリーン・マンゴーとハーブ、シトラス風味のチリ・ガーリックでかなり爽やかな一品。こちらも同店の人気メニュー。
上記のメニューは壁のボードにあるスペシャル・メニューから。通常のメニューも3ヶ月ごとに替わる。シグニネャー・デイッシュの「ロースト・ダック・レッド・カレーと、クリスピー・タイ・ホワイト・ベイトは何時でもメニューに入れてますが」、とのこと。そのほか人気は「クリスピー・ポーク・ベリー」、「キング・プラウン・ステアフライ」、「バルメイン・ロール」、「スチームド・スカロップ」「バナナ・フラワー・サラ」ダなど。大人数で行って、片っ端からメニューを楽しみたい。

Pomegranate Thai‎
191 Darling St, Balmain
☎(02) 9555 5693
ランチ金〜日12PM 〜 3PM、ディナー木〜日5:30PM 〜 10PM
ライセンス有り(BYO可)


東南アジアのスパイスを知り尽くしたシェフの自慢の味、ブルー・ジンジャー

スモークド・トラウト・ビートル・リーフ(各$4.50)

フライド・サーモンとグリーン・パパイヤのサラダ($27)

ヴェトナム風アンガス・ビーフ、ボ・ロ・ラク($30)

バルメインのダーリング・ストリートの公園の近く、角に重厚なドアが目立つ店がある。店内は天井が高く、東南アジアっぽいアンティーク装飾の縦長の鳥かごが印象的。奥へ進むと2面ガラスの開放的な部屋がある。インテリアのセンスに驚くが、驚きはそればかりではなく、オーナー・シェフによる東南アジアのスパイスを知り尽くしたメニューにも表れている。オーストラリアだけではなく、全世界で発売された2冊のブルメ本「Blue Ginger」と「Takeaway」も出版しており、それらのメニューのレシピは本の中で紹介されている。カレーもソースもハーブもクイーンズ・ランドの農場から取り寄せ、すべて同店で調合して作っている。
取材日のおすすめ、スモークド・トラウト・ビートル・リーフは、チリ、ガーリック、ガランガの甘酸っぱいソース。ガランガというのは、旨みの固まり、東南アジアのジンジャー・ファミリーのスパイス。また、サーモンとパパイヤのサラダは、サーモンの最も美味しい革の部分をパリパリに焼いて上に載せてサーヴされる。サーモンの中がレアで周りがクランチーな火の入れ方、そしてパパイヤとの相性、カシュー・ナッツの効かせ方に驚きを感じる。そして黒コショウが効いたアンガス・ビーフは圧巻の美味しさ。サイドのクレソンとトマトのサラダがのドレッシングがまた気が利いている。
3人以上にはバンケット・メニューもおすすめ。$48と$58の2種類ある。同店のオーナー・シェフは他にアナンデイルにあるバー★アジアとレイン・コーヴのドラゴン・フライを経営している多忙さ。

Blue Ginger
241 Darling St Balmain
☎(02) 9818 4662
火〜日6PM〜Late
酒類ライセンスあり


5時間かけて作り上げるフォーのスープが絶品、タン・ビン

スープの美味しさが秘訣。週末のランチのみにオーダーが可能なビーフ・フォー($12)

口にプリプリ感が残るえびのすり身にシュガー・ケインからの自然な甘みがしみ出ている。ロール・ユア・オウン・シュガー・ケイン・プロウン($24)

切り方でキュウリの味が変わる。きゅうりにパイナップルの甘みとシトラスのたれがしみ込み、ぴりっとした辛さも後から尾を引く、ポーク・ベリー・サラダ($24)

キング・ストリートの北寄り、ミッセンデン・ロードとの角からひと区画シティよりに位置するグリーンの外観、一歩入ると天井の高い広々とした、でも落ち着いた空間が広がるタン・ビンは、週末は満員御礼のヴェトナム料理店。1号店は、1992年にカブラマータに構え、2号店として1997年にオープン以来13年、フル回転している。

「人々に本物のヴェトナミーズをリーゾナルな料金で堪能してほしい」と語るオーナー・シェフのアンジーはSBSの番組「グルメ・サファリ」でカブラマータを案内したり、フォーのスープの作り方も公開しているサーヴィス精神旺盛な女性。

おすすめのフォー($12)は5時間かけて作り上げる味わいの深いスープが魅力。ヴェトナミーズ・バジルのフレッシュな香りと生のビーフ・スライスがたっぷり。ただし、これは土日のランチだけに食べられるスペシャル・メニューなので要注意。

ほかに同店のメニューで魅力的なのは、自分で巻く手巻き生春巻きのメニューの豊富さ。一緒にまくのは毎日カブラマータ直送のフレッシュな野菜。その中にはヴェトナム名”Tito”という日本で言う「赤じそ」も。そして、「ミント」と「ヴェトナミーズ・ミント」の3種類のハーブをたっぷり入れて、ヘルシーさ炸裂な味わいや、自分なりの配分の生春巻きを作ってみよう。

写真以外のメニューでは、ソフト・シェル・クラブ・ウィズ・パパイヤ($28)やターメリック・フィッシュ($40)、デザートではクリーム・カラメル($7)が人気。少人数でしっぽりも良いが、大人数で訪れれば、品目も多く食べれるし、より楽しめるだろう。ケイタリングも人気があるので、パーティなどの際にはぜひ相談してみよう。

 

Thanh Binh

111 King St., Newtown

(02)9557-1175

ランチ/土日12PM5PM、ディナー/火~日5:30PM10PM(金土11PM

酒類ライセンスあり(ワインのみBYO可)

www.thanhbinh.com.au


新鮮&繊細なテイストを豪華な雰囲気で、チェディ

ニュータウンのキング・ストリートのシティ寄り、シドニー大学とミッセンデン・ロードのちょうど中間あたりに位置するチェディは、外からはモダンにみえるが、一歩はいると、まるで高級ホテル内のスパ施設に来たような豪華でエレガントな雰囲気のタイ・レストラン。オーナー夫妻のテイストで手がけた内装は、ゆったりとくつろげる大きめな藤の椅子が南国情緒を醸し出し、色も茶系の落ち着いた大人の空間だ。
ニュータウン界隈はタイ・レストランが20件は下らないくらいあって、その中でコピーし合うタイ文化にあえて、この同店は加わっていない。というのも、オリジナリティに自信を持っているからだ。オーナーのグレッグは長らくジュリークのスパを海外で普及させてきた、客をくつろがせる天才。そして夫人のシャーニャはタイ・レストランはこれで4件目の経営。最初に経営したレストランに”タイ”をもじった店名を付けたのは彼女のアイデアで、それがオーストラリア中のタイ・レストランの名称を変化させた。彼女が経営したタイランド、タイフーンはシドニーでは人気店だったが、グレッグの仕事でタイに戻るたびにビジネスを譲与、そして再帰豪を期に4年前にチェディをオープン。新たなアイデアをたくさん盛り込んでレストランを作り上げた。
同レストランには4人のシェフがいるが、すべてタイから雇われ経験豊富。グレッグはオーストラリアのタイ・レストランの味が砂糖たっぷり、しかも学生がシェフとして働いているような現状は悲しい事だと語り、だから彼のレストランではきちんと本場のタイの味を再現できるシェフだけを雇い入れている。しかも、その味わいは時にはタイを超えている、と常々客から言われる。というのは、オーストラリアの野菜やシーフードの素材がタイを超えているから。オーストラリアでは新鮮で美味しい素材が容易に手に入るという。例えばマサマン・カレーに使われる牛肉はタイではバフ(水牛)だが、ここではオージ・ビーフだ。また、絹ごし豆腐などを使ったヴェジタリアンやグルテン・フリーなどのメニューも豊富。さらに白米のほかに玄米がある。万人を受け入れる姿勢はグレッグがスパのスペシャリストだった経験から来ているので、セリアック病などの場合は躊躇なく相談しよう。
充実したワイン・リストに名を連ねるワインの数々は、高級レストランで飲むのと同じワインを3分の1程度の料金で飲めるというから良心的だ。
エレガントな雰囲気、タイを超える味、そして笑顔でのサーヴィス、と3点揃った同店に通う常連は、シドニー大学の教授や、ミッセンデン・ロードの病院の医師など。また、ACDCやラッセル・クロウなどの有名スターも来店。そして、ケータリングでは、ボブ・ホークなどの政治家の顧客も。
キング・ストリートでは駐車が難しいことも多いが、予約の際にパーキング希望を伝えれば専用駐車場の利用が可能。

鶏の胸肉だけを包丁でミンチにしたものをタイ・ハーブや野菜と一緒に包んだマネー・バッグ($9)

タイから輸入したソフト・シェル・クラブとほんのりと甘みのあるグリーン・マンゴーを合わせたシグネチャー・ディッシュ、ソフト・シェル・クラブ・ウィズ・グリーン・マンゴー($25)

Chedi Thai Restaurant
74-78 King St., Newtown
☎(02) 9516-1127
ランチ/水~金12PM~3PM
ディナー/火~日5PM~10:30PM
酒類ライセンスあり

*2010年3月の情報です。(Japaralia April 2010 ニュータウン特集)


オーストラリア最大のタイ・レストラン、タイ・ポトン

ニュータウン駅からシティよりに信号を渡ったその1角に、仏像などがウィンドウに見えるレストラン&ギフト・ショップがタイ・ポトン。330人収容は、タイ・レストランとしてはオーストラリア最大であり、週末は1日500人を超える客が訪れる。しかも、タイ・レストラン協会から4年連続てベスト・タイ・レストラン・イン・シドニーに選ばれ続けている店だ。
マネージャーのニックは、偉ぶらない気さくな雰囲気で、かつ頭の回転が速く、判断力、人を信頼する力があり、気持ちよく取材させてもらえた。その人柄がスタッフににも伝わるのか、スタッフはみんな親切でソフト、そして例えばちょっとでも水が減るとついでくれるような気遣いと、フレンドリーでありながらもプロフェッショナルな接客で、客としてくつろげるレストランだ。
インテリアは落ち着いた色使いで、天井の高い巨大なスペイスでありながら、パーテーションをうまく使ってプライヴェイト空間を演出。例えば隣の席で50人のバースデイ・パーティを催していても気にならないほど。至る所にある、タイ・アートの絵や彫刻などが”タイな雰囲気”を醸し出している。
食事の前に、まずはカクテルなどの豊富なアルコール・メニューを堪能。アルコール以外でも各種フレッシュ・スクイーズド・ジュースがあるのが魅力だ。そして人気はフレッシュ・ヤング・ココナツ・ジュース($6.90)。
料理の幅も広い。ランチで27種、ディナーでは90種+デザート10種。基本はタイのトラディショナルで、特筆事項はこれだけの品数がありながらすべて自家製と言うところ。フィッシュ・ケーキ、カレー・ルーなど、業者からのアプローチがあっても、材料・魚が高くても、あくまでも自家製にこだわっている。それにより、常に新鮮な味を提供できるという。確かに、グリーン・カレーの味わいはスパイスのパンチ力が効いていて、ココナツ・ミルクも自然にまろやかだ。Yoshiiレストランの吉井隆一さんもこの店のファンで、特に、アントレを絶賛している。また、ヴェジタリアン・メニューが豊富で、グルテン・フリーのものもそろっている。
バンケットメニューも各種あり、4人以上なら100人でも可能なところがスゴい。ヴェジタリアン・バンケット・メニューもあるりだから、幅広い層が利用可能。タイ式のウエディングのレセプションも受け付けているので、ユニークなウエディングを考えている人は気軽にマネージャーのニックに相談してみよう。もちろんケータリング・サービスも。
最後にもうひとつ特筆すべきことは、レストラン内にギフト・ショップがあるという点。仏像などの大きなものから、ジュエリーなどの小物まで、すべてタイからの輸入品。そして、レストランの会計システムには、嬉しいクーポン制度があり、レストランの会計から10%の金額が店内ギフト・ショップで使える商品券となって戻ってくるシステム。平日のバンケットなら20%のクーポンが戻るから、よりお得だ。レストランで食事し、お土産にタイ製品をという楽しみ方ができる。この商品券には期限がないので、何度も通えば大きな仏像を買うことも夢ではない?

パリっとあがったエッグ・ペストリーの上にしっとりジューシーな挽き肉が。カトン・トン($11.9)

一口ずつ食べるようにお洒落に盛りつけられた一品。甘辛いしょうゆが味わいを引き締めるスチームド・ミンスド・チキン・イン・ライス・ヌードル・パーセル($11.95)

パリパリに焼かれたバラマンディにココナツ風味のコクのあるカレーがマッチしたバラマンデイ・カレー($23.90)

バナナの花は、きゅうりにもにたさっぱり感。とんがっていない味わい。もしまだ食べた事がないならぜひ試してみよう! バナナ・ブロッサム・サラダ($23.95)

タイなす、なす、チキンのみ、かなりコクがある、グリーン・カレー($17.95)

日本人に大人気! 鯛がパリパリにあがっていて、甘いガーリックとペッパーの濃厚なソースによくあう。スナッパー・ウィズ・ガーリック&ペッパー・ソース($28.90)

2種類の製法の温かい黒米のスティッキー・ライスの上に、薔薇の花の形のフレッシュ・マンゴーが美しい。クランチー、あったか~、フレッシュが口の中で混じりあうのがたまらないデザート、カオ・ネアウ・マモウン($12.95)

Thai Pothong
294 King St., Newtown
☎(02)550-6277/9550-6304
ランチ/12PM~3PM
ディナー/6PM~10:30PM(金土11PM)
酒類ライセンスあり(ワインのみBYO可)

*2010年3月の情報です。(Japaralia April 2010 ニュータウン特集)


モダンもいける本格的でもある老舗タイ料理店、タイ・ネシア

1985年のオープン以来常連客が絶えず、オックスフォード・ストリートを代表する存在と言っても過言ではないタイ・レストラン。
店内は照明を落とした落ち着いた雰囲気、タイ独特のアートが豊富なインテリアが心地良くそっと主張してくる。
開店と同時にほぼ満席に埋まってしまう人気店だが、それもそのはず、料理のクォリティは最高レヴェルな上、イケメンぞろいのスタッフが優しく丁寧に真心を込めたサーヴィスを提供してくれる。
客層はカップルや少人数のグループ、家族など幅広いが、特にゲイに人気が高いらしく、取材当日も美しく鍛えた身体つきの男性団体客が2階ではパーティーを盛大に催していた。
料理は、全体的にモダンな盛りつけとマイルドな味わい、ほかではなかなか味わえない厳選された素材を使用、洗練された調味料とハーブの調合具合が特徴。スパイシーすぎず胃に優しい味わい。シーフードのメニューはとても豊富。特にホールフィッシュが各種各調理方法(スチーム、グリル、カレー、唐揚げ)で味わえるのが特徴。
デザートは一皿で3度美味しい。一皿に2種類のっているので、ひとつずつ食べて、さらに組み合わせて食べてみよう。

Freshly Shucked Oyster $3 each

Betel Leaf with Prawn $3.50 each

Choo Chee Prawns $20

BBQ Free Range Chicken $25

Sea Solt and Pepper Barramundi $30

Black Sticky Rice with Coconut Ice Cream $8

Thai Nesia
243 Oxford Street, Darlinghurst
☎ (02)9361-4817
ディナー 毎日 5:30-10:30pm
BYO only

*2010年2月10日の情報です。(Japaralia March 2010 オックスフォード・ストリート特集掲載記事)


スタイリッシュで暖かい隠れ家、ランブータン

Thai steamed dumpling w chicken, prawn & sweet corn w plum sauce (4) $12

Miang (betel leaf) w smoked trout & grilled chilli eggplant relish (g) 各$ 4.5 (グルテンフリー)

Salt and pepper squid w Thai dipping sauce (g) $14 (グルテンフリー)

flaming ginger & lemon pina colada i scream $16

入り口から見えるおしゃれっぽいオープン・キッチンのタイ・レストランは外から見てもモダンでスタイリッシュな雰囲気。オープンして2年半の同店でまず驚かされるのが、スタッフの対応。なんとフレンドリーで真摯で温かいのだろう。階下のカクテル・バーはムッソーニの照明が華やかで、壁もムッソーニのフリンジで包まれムッソーニ特有の色使いがナチュラル感を出しているが、カウンターにある仏像などでエキゾチックかつアジアな雰囲気も醸し出されている。一歩階下に踏み入れると、ここがオックスフォード・ストリートということはすっかり忘れてしまいそう。
まずカクテルから。シグネチャー・カクテルである「アップル・マティーニ」は飲みやすい大人の味。そして驚くのがパフォーマンス性抜群の「ジンジャー・ピニャ・コラーダ」。ライムの上にジンジャーを乗せ、強いアルコールをふりかけ火をつけて、ピニャ・コラーダの中へ沈没される。わくわくと楽しめる演出もさることながら、味がフレッシュで美味しさに身が震える程。夏の暑い日には(取材当日は40度の日だった)、暑さも吹き飛ばしてくれるだろう。アルコールが飲めない方にはモクテルも豊富にそろっている。
料理は、NSW州で一番のタイレストランなだけあり、そして、オーストラリアでも5本指に入るだけある! オーナーが好きな日本人関係レストランは「Tetsuya’s」「吉井」なだけあり、そこら一流店と並んでも劣らない味わい。
ビートル・リーフのオントレは、ヴェジタリアンにもノン・ヴェジタリアンと同様に楽しんでもらえるようにメニューが作られている。ノン・ヴェジタリアンのティー・スモークド・トラウトとビートル・リーフの味わいは絶妙。
ほかも、オーナーが「料理にパッションを感じる人に食べに来ていただきたい」と言うのがうなづける質の高い料理ばかりで、トラディショナルなメニューにも裏切りがないどころか、新たな味わいの発見がある。例えば「ソルト&ペッパー・スクイッド」というメニューはどこの中華やヴェトナム、タイ料理店にもあるありきたりなメニューなのだが、同店の「ソルト&ペッパー・スクイッド」を一口食べてみれば違いが一目瞭然だ。タピオカの粉を衣にすることで、脂っこさを激減させ、驚くほど軟らかなイカがソフトな衣で包まれていて、そのままでも口に入れた瞬間驚きがあるが、レモンの効いたディッピング・ソースのフレッシュさが新たな驚きをくれるだろう。それはシュウマイ(dumpling)も同様。チキンと海老にスィート・コーンを混ぜるという斬新さが口の中で炸裂。ナッツ・アレルギーの人にも優しく、グルテン・フリーのメニューも用意されているところが、万人に楽しんでもらいたいというオーナーの心意気を感じさせる。
スタッフの温かさにもオーナーの意志が繁栄されていて、オーナーはスタッフを家族のように接する。すると、スタッフはお客様を家族のように温かく迎え、その心が必ず客にも伝わる、というオーナーの人間性が同店のサーヴィスの素晴らしさに繋がっている。
料理、雰囲気、サーヴィスともにオックスフォード・ストリートで一番のレストランを目指すだけある、絶対に一度は訪れたい店だ。そして一度訪れたら間違いなくリピーターになるだろう。この味わいでこの料金はラッキーとしかいいようがない! 8人以上だと1人$55というお得な10コースのバンケット・メニューがあるのも嬉しい。

rambutan 
96 oxford st, darlinghurst nsw 2010 
☎(02)9360-7772
ランチ、金曜のみ ディナー火~土 6時~11時(金曜日は午前1時まで)
カクテル~午前3時
酒類ライセンスあり

Score 13.5/20 by SMHGFG2011